つらつらと、つらつらと

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蹴球戦争

馳星周の2002W杯観戦記。毒のある文章がすてき(笑)。

2002日韓W杯の開幕から、決勝までの観戦記。なんと17試合も日韓のスタジアムで観戦したとのこと。
それらの経験から、日本と韓国のスタジアムでの対応や応援の比較がされている。総じて言うと、韓国の方が上だったとのこと。代表自体の成績も

上だったし、悔しいところ。文章に毒はあるんだけど、もっともなことを言っている。例えば、TV中継について。日本代表の試合は当然中継されるし、人気のある強豪と言われるチーム(イングランドやイタリア、フランス等)の試合も中継されるんだけど、それら以外のチームの試合を観ようと思っても、日本では普通観ることができない。例えば海外から日本にやってきたサポーターがスタジアム観戦の合間の日にそういう試合を観ることができないわけ。またスタジアムでも、あるスタンドへの出入り口が1カ所しかなく、試合終了後客が殺到し、スタンドから出るだけで1時間くらい掛かったとのこと。全てが韓国の方が上だとは思わないけど、残念だよね。

付録として、2000年のEURO観戦記なども収録されている。これは、W杯よりはマイルドに書かれている。
馳氏の小説は、2冊くらいしか読んだことがない。"不夜城"を読んでなかなか良かったので、続編の"鎮魂歌(レクイエム)-不夜城II-"も読んだけどそれは展開が単調でちょっと引いてしまった。それ以来馳氏の小説を読むことはなくなった。
でも、この本はおもしろい。サッカーを知らないと難しいかもしれないけど、W杯でサッカー観戦に目覚めた人にはいいかも。