製造業ではよく言われる"見える化"。生産現場での作業の実態を「可視化」することが語源なんだけど、最近は製造業以外でも有効だと言うことが分かってきたのか、一般的な言葉として広まってきたように思う。本書はそんな流れに安直に乗ったわけではない。そもそも"見える化"は本書の筆者が提唱してきたようなもので、これまでにご自身が確立してきたことを解説している。
本書は"勉強法"と銘打っているが、机に向かって行ういわゆる"狭義の"勉強の方法の解説ではなく、どちらかというと学ぶためのポイントと、学んだ事をどう実践(見える化)するかを解説している。
著者名&タイトル買いしたので、読んでみて内容が自分のイメージと違う事が分かった。今後はせめて目次くらいには目を通さないと・・・。「コンサルタントの読書術」で学んだことが生かされていない・・・。
さて本書で言う「学び」とは、
- 感じる力
- 考える力
- 伝える力
を磨き、成果・実績を上げる(実践する)こと。
1.感じる力
一次情報にこだわるために現場を見ること。これも製造の世界では「"現地","現物"を見て"現実"を知る(=三現主義)」という言葉があるほど。 最初から「感じる力」がある人は少ないのだから、現場を見て「感じる力」を養おうということ。
2.考える力
「思う」のと「考える」のとは違う。「思う」から「考える」へ移行しよう。その際、言語化するのが大切。頭の中の考えを文字にしようとすると難しい。だからこそ大切。
よく言われる論理的思考偏重は危険、仮説思考に振り回されてはいけない。なぜならば、自分の知識の中での論理的思考、仮説はたかが知れている。間違った思考をするくらいなら変な仮説は立てず、思考の道筋を言語化(見える化)すべきとのこと。
3.伝える力
考えた事を表現(見える化)し、相手の行動が変わらなくては学んだとは言わない。そのためには"表現","メッセージ","コンテンツ"をまとめたストーリィが大事。
アウトプットは資料作成だけでなく、人に教えたり、社内外での発表も有効。
4.まとめ
本書は具体的な事例ではなく、理論というか考え方を提示するにとどまっているように思う。とはいえ、意識するのとしないのとでは大きく結果が変わってくるので、自分でできることを実践したい。本書での学びは、
・「"現地","現物"を見て"現実"を知る」
卑近な例だけど、TwitterでRTするにしても、一次情報(元記事)に当たることを心掛ける。
・「考え」を言語にする。
TwitterでもFacebookでもブログでもいいのでアウトプット、仕事についてもなんらかの資料にすること。
・資料にするに当たっては、相手を動かすことを意識して、ストーリィ作りをすること。
の3点かな。