つらつらと、つらつらと

見たこと、感じたことをつらつらとつづっていきます

夏、19歳の肖像

島田荘司の初期の作品を自身がリメイクしたもの。御手洗シリーズではない。

夏、19歳の肖像 (文春文庫)

夏、19歳の肖像 (文春文庫)

後書きで筆者が言っている通り、文章は荒削りに感じたが、その分描写がリアルに感じた(表現が変?)。結構シチュエーションを頭の中で想像でき、物語に入り込むことが出来た。
なんて表現したらいいんだろう?・・・読み終わったあとも、物語内の風景が映像として頭の中に残っている感じ(実際に見た訳では無いので実際とは違うんだろうけど、凄くリアルにくっきりと想像できている)。文章の所為なのか、集中して読んだ所為なのかは分からないけど。
最近読んだ小説の中には、どうも物語を頭の中に映像として映し出すことが出来ないものもあるので、新鮮に感じた。とても20年以上前の小説とは思えない(手を加えてあるので当然だけど)。そういうわけで読後の印象は良い。