つらつらと、つらつらと

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続巷説百物語

六つの短編が一つの長編となっている。と言っても、短編一つが、1冊の本になっていてもおかしくないくらいのボリューム。ようやく読了。

続巷説百物語 (角川文庫)

続巷説百物語 (角川文庫)

シリーズの1作目はそれほど感じなかったが、この作品は、各編が密接に繋がり合っている。
複雑な人間関係を破綻無く書ききっている事に驚く。プロだから当たり前か。
1作目はどういう種類の物語なんだろう?という感じで読み終わったが、本作はどんな仕掛けがしてあるんだろう?と言う気持ちで読むことができた。殺人事件が発生して探偵役が解決をするわけではないが(物語の一つの要素としての殺人は発生するが、その解決が最終的な目的ではない)、謎解きという意味ではミステリと言っていいんでは無かろうか。
素朴な疑問としては、江戸時代が舞台で、本作では江戸を本拠に土佐や丹波など、ある意味全国を股に掛けて活動しているわけだけども、そんな気軽に旅行に行けない時代に動き回ることができるのかなあと言うところがあるけど、物語として面白いのであまり気にしない方が良いかも。
読み終わってから五日くらい経つけど、なかなか頭の中がまとまらず、この感想を書くことができなかった。今もまとまりきっていないけど、とりあえず区切りとしてアップしないと気持ち悪いので・・・。