【読書メモ】ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由
本書はサブタイトルの通り、スターバックスのCEOだった岩田松雄氏の著書。
- 企業としてのミッション
- 個人のミッション
- リーダー論
という構成になっている。
1.企業としてのミッション
筆者が勤めていた自動車会社の車体溶接工程では、
「あの火花が散っている瞬間だけが、価値を生み出している」(P20)
と先輩から教えられる。私も同じ製造業に従事しているが、同様のこと(自分の場合は、組立工程だったので、ネジが締まる瞬間だった)を先輩から教えられた。
「火花散る一瞬」=その仕事の「付加価値」は何か?ということを意識する必要がある。
この「付加価値」が仕事の「目的」であり、企業の「存在価値」であり、「ミッション」となる。
スターバックスでは、「ミッション」に沿った行動であればマニュアルに記載されていなくても評価していたとのこと。本書では実際の例や、筆者がザ・ボディショップ、スターバックスの社長を歴任する中での経験が取り上げられている。
2.個人のミッション
自分に置き換えてみると、どんな「ミッション」で自分を運営するのか?
自分の「ミッション」を作るための7つのヒントが挙げられている。
その中で自分が気になったのは、「三つの輪」を考えること。
「三つの輪」が自分の場合は何かを考える。三つの輪とは「ビジョナリーカンパニー2」の以前のエントリに記載した、
「4.世界一戦略」
①自社が世界一になれる部分はどこか
②経済的原動力になるのは何か
③情熱をもって取り組めるのは何か
の事。本書では個人に当てはめ、それぞれ
- 自社が世界一になれる部分はどこか = 得意なこと
- 経済的原動力になるのは何か = 何か人のためになること
- 情熱をもって取り組めるのは何か = 好きなこと
の三つが何か考えるとのこと。
3.リーダー論
三つ目は、リーダーとしての振る舞い、時間の使い方、勉強の仕方などを論じている。
その中で、自分としては「時間の使い方」に着目したい。
何をすることにどれだけの時間を使ったか、「記録をつける」こと → 実践している
細切れ時間にインプット → 実践する
考え事をするまとまった時間を作る → 実践する
アウトプットを始めるとインプットの質も上がる → 実践する
まとめ
ミッションをセットするのは簡単ではないけど、意識するのとしないのとでは差が出てくると思う。
とはいうものの、まずは簡単な時間の使い方のところから実践していくこととしよう。
自分を飛躍させよう! 〜【読書メモ】ビジョナリーカンパニー2〜
本書を読むきっかけとなったのは、元スターバックスCEO 岩田松雄氏の著書の中で推薦されていたこと。
「良い企業は偉大な企業になれるのか。そして、どうすれば偉大な企業になれるのか」「良いに過ぎない状態から抜け出せない病は治療できるのか」という疑問が、この本の基礎になったのだ。(P3)
と書かれているように、企業が飛躍するための要素を論じた経営指南書。
とは言うものの、自分は経営者ではないので、自分という個人、また自分が仕事で所属する組織が飛躍するためにはどうすれば良いか?という視点で本書を読んでみた。
企業が飛躍するためには、
- 第五水準のリーダーシップ
- 「適切な人材」の選別
- 確信と現実直視
- 世界一戦略
- 「規律の文化」の醸成
という5つの要素が必要とのこと。
現時点で”第五水準のリーダーシップを持った経営者”ではない自分にできることを考えると、3、4、5の3つ。
「3.確信と現実直視」
飛躍した企業は、厳しい現実を認識して、偉大な企業への道をたえず見直している。(P113)
何らかの理想に向かうには、現状がどうなっているか正しく認識する必要がある。でも情報が経営者に上がってくるまでにも、経営者が判断する場合にもバイアスがかかってなかなかうまくいかないことを言っている。これは個人でも同じ。現実を直視しないと、理想とのギャップがどれくらいあるのか、何をどれだけ改善しなければならないか分からない。
ストックデールの逆説
どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならない。そして同時にそれがどんなものであれ、自分がおかれている現実の中でもっとも厳しい事実を直視しなければならない。(P137)
うーん、おっしゃる通りですな。普通の人であれば挫折してしまうところを、第五水準のリーダーシップを持った人は乗り越えていくんだろうと思う。とは言え、成功する人は成功するまで諦めないということもあるので、粘り強くやり抜くことだと思う。
「4.世界一戦略」
①自社が世界一になれる部分はどこか
②経済的原動力になるのは何か
③情熱をもって取り組めるのは何か
の三つが重なるところに注力すべし、とのこと。
三つの円をすばやく理解するには、企業についてではなく、自分の仕事について考えてみるといい。以下の三つの基準に合う仕事ができると考えてみよう。第一に、持って生まれた能力にぴったりの仕事であり、その能力を活かして、おそらくは世界でも有数の力を発揮できるようになる。第二に、その仕事で十分な報酬が得られる。第三に、自分の仕事に情熱をもっており、仕事が好きでたまらず、仕事をやっていること自体が楽しい。この三つの円が重なる部分を見つけ出し、それを単純で明快な概念にまとめて自分の指針にすることができれば、自分の人生を導く針鼠の概念を確立できたことになる。(P153)
ちょっと長めに引用したけど、全くこの通りと思う。でもなかなかこの通りの仕事ができるケースは少ないように思う。その代わり、目の前にある仕事をどうやって前述のような考え方にしていくかを考える必要があると思う。難しいけど・・・。
「5.「規律の文化」の醸成」
偉大な実績に飛躍した企業は、はっきりした制約のある一貫したシステムを構築しているが、同時に、このシステムの枠組みの中で、従業員に自由と責任を与えている。自ら規律を守るので管理の必要のない人たちを雇い、人間ではなく、システムを管理している。(P200)
まずは従業員の質を上げることになることを言っている。すべての従業員を一定以上のレベルで雇うことは現実的ではないと思うので、今いるメンバーのレベルをどう上げるか、チームの進むべき方向性、目標をどう共有していくかが重要と思う。
まとめ
- 現実を直視し、目標と現実のギャップを認識する
- 仕事を好きになり、楽しんで仕事をする
- メンバーとコミュニケーションをとり、方向性、目標を共有する
ってことを意識していく。
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心穏やかに過ごせていますか? 〜【読書メモ】「原因」と「結果」の法則2〜
ジェームス・アレンの前作「「原因」と「結果」の法則」の続編。前作については、今年7月に読んでブログにもしたためている。
【読書メモ】「原因」と「結果」の法則 - つらつらと、つらつらと
前作は、心と体との関係と目標について書かれていたが、本書はそれをさらに発展させ、著者が発見したという≪法則≫≪生命≫≪真実≫という3つのキーワードで、幸せになるためにはどうすればよいかという観点でまとめられている。
1.法則
私はある≪法則≫を発見しました。それは愛の法則でした。(P2)
あなたは、自分自身の思いによって、自分の人生、自分の世界を、すばらしいものにつくり上げることもできれば、壊すこともできます。あなたが思いのパワーによって内側の人生を築き上げると、あなたの外側の人生は、その内側の人生に従って自然に築かれることになります。(P27)
永遠の生命への入り口には、「人間は自分が蒔いたものを刈り取ることになる」という≪法則≫が、鮮やかな文字で刻まれています。(P43)
2.生命
私はある≪生命≫を発見しました。それは、人間を愛の法則との調和へと導く生命でした。(P2)
3.真実
私はある≪真実≫を発見しました。それは、正しくコントロールされた、静かで従順な心に関する真実でした。(P2)
もし私たちがこの状況に深く思いを馳せたならば、ある極めて重要な真実が浮かび上がってきます。 「幸せは、人間が外側で所有するものから発生するのでもなければ、それを欠いている状態のなかから発生するのでもない」という真実がです。(P131)
1も2も3も、前作でも述べられていることだけど、 原因は自分の内側にあり結果が表層化する、というのがこの「原因と結果の"法則"」。乱暴に言うと、要は心の持ちようで結果は良くも悪くもなるよってこと。 そして、他の人への奉仕を第一に考えること。他の人が幸せになることによって自分が幸せになると。(この辺はちょっと宗教じみているけど)
なのでまずは、
- 心の中の「悪」を否定して、ネガティブな思考を克服する。
- 心の中の「善」を認識する。
ってことが大事。
具体的には、
- 誰にも、またいかなる騒音にも邪魔されることのない、自分だけの場所を見つけ、そこで毎日静かな時間を過ごす。朝昼晩、それぞれ15分ずつ。
- 快適な姿勢を取り、自分の心を自分に不安をもたらしているものから遠ざけ、過去の幸せな出来事に集中して向けること。目を閉じた方が効果的。生き生きと思い出すこと。
- 穏やかな心の中で手にした自分の答えを信頼する。
2と3は武田双雲さんのワークでもやった!
あなたは夢に向かって進んでいますか? 〜【読書メモ】武田双雲の「書いて」夢をかなえる本〜 - つらつらと、つらつらと
まとめ
前作の読書メモで宣言した「毎週レビュー」(→週次レビュー)は、ずっと継続できている。週次レビューをすることで、不安感はかなり減ったと思う。なぜかというと、
- 今週やることを前回の週次レビューで決める。
- やると決めたことができたか今週の週次レビューで確認する。
- できなかったこと、新しくすべきことを次週の予定に組み込む。
ということをやるので、し残し感がほぼゼロになっているから。これで心がより穏やかになってきているかも。さらに月次レビューも開始した。
次は、朝と晩に瞑想をしてさらに心を静めるようにしたいと思う。寝てしまいそうだけど・・・。
うーん、まとまらない・・・。
あなたは夢に向かって進んでいますか? 〜【読書メモ】武田双雲の「書いて」夢をかなえる本〜
書道家の武田双雲さんのワーク形式で自分に関するいろいろなことを書き出し、「夢」を見つけ出してかなえるための方法を探る本。
書くことで自分と対話し、自分の心を「見える化」して整理整頓できる。それは、自分を知り、本当にやりたかった夢を見つけ、かなえることの第一歩です。(P13)
仕事で現場の「みえる化」に取り組んでいることもあり、この「見える化」という言葉が刺さった。やっぱり可視化しないと改善も進歩もできないよね。
「書く」ことで知らず知らずに身についてしまった「心のブレーキ」を外し、本当の自分を知るきっかけになればいいな(P126)
確かに自分を知るきっかけになった気がする。
自分はこの手の本(実際にワークをするような)がちょっと苦手だったんだけど、やってみたら結構はまって真剣に考えてしまった。
ワークに取り組んでみて自分自身に関して気がついたこと。
- 習慣化に取り組んでいることがみんな"やらなきゃ"という義務感を持っていること。
- 漠然と不安に思っているのはやっぱりこのことね。
- あの人やあの人に対してうらやましい(嫉妬?)と思っているんだ!
- 自分のいいところ、そうでないところはココか!
- 将来どうしたいと考えているのか?
自分のネガティブな面も考えるワークがあるけど、気持ちはネガティブにならないようになっているので、取り組みやすい。
なにより潜在化している意識を顕在化させることは、自分の行動を変えるためにはとてもいい。
いつも持ち歩いているほぼ日手帳に書き付けて、ことある毎に読み返そうと思う。
この本、もっと若いウチに読めば良かったんだろうけど、今からでも遅くはないと信じて行動してみよう!
【読書メモ】定本 百鬼夜行-陽,陰
太平洋戦争前後の日本が舞台の京極堂シリーズではあるけど、京極堂が出てきて憑きもの落としをするのではなく、それぞれトラウマや心の闇を持つ別々の主人公の物語の短編集。陽と陰でそれぞれ10エピソードが収録されて上下巻扱い。
とはいうものの、榎津礼次郎の特殊能力と、自身が運営する薔薇十字探偵社の由来を公開するなど、中には京極堂、榎津、関口などのシリーズレギュラー陣が登場するエピソードもある。
主人公の心に棲む妖怪の物語の形式でありながら、著者の"鬼"観、"宗教"観、"ジェンダー"観等を展開刷るエピソードも。
物語は例によって陰鬱な仄暗いイメージ。でもほかの京極堂シリーズと同様、本書も単文を連続させて主人公の心情を表現する京極節が炸裂しているので、京極ワールドに引き込まれてしまう。
ハッピーエンドはないので読んでていたたまれなくなる。でも読まずにはいられないというか・・・。京極堂ファンであれば読む価値ありです。
ワタクシのデジタルガジェット遍歴 SONY Clie TH55編
TG50でキーボード付きに乗り換えて2年くらい経ったら飽きたのか、今度はスレート型のTH55に乗り換え。キーボードが付かないモデル。
「クリエ」TH PEG-TH55・TH55DK / CLIE<クリエ>
この頃、やっと一般にもClie(Palm)の認知度が上がってきて、会社の先輩もこのモデルを使っていた。
TH55の発表当初、Bluetoothが搭載されていないことで買い換え候補としては考えていなかったけど、2005年2月にSONYからClieの新機種投入終了のニュースが流れた(やっと認知度が上がってきたのに!)ので、無くなる前に確保しなくては!という意識が働き、3月に買い換えをしてしまった。
この機種に関して当時の自分のブログの記事を見ると、文句が多いなあという印象。
その文句の内容は
- ハード的なスイッチなどの配置が良くない
- メニュー構造が分かりづらい
- 予定表の置き換えアプリとして使っていたAgendusの起動時間が長い
などで、カスタマイズしないと快適にならないとの記述。これでは初心者は「使いづらい」と判断して逃げてしまうよね。
自分はいろいろ手を掛けて育てるのが好きなので、苦にはならないんだけどね。
■TH55の発表から活用までの当時の関連エントリ
SONY Clie PEG-TH55DK発表
既にキーボードにはこだわらないとの記述が・・・
Clie撤退!!
この報道がTH55購入のきっかけに
TH55
ついに発注!
TH55ゲット
ついに手元に!
TH55 ハードウェア
TH55 予定表
TH55 無線LAN
TH55 環境移行
TH55 乗り換え
TH55 ファーストインプレッション
苦言を呈しておりますな
[Palm]Graffiti
予定表
予定表アプリ
まあ、デキの悪い子はかわいいと言うしね。なんだかんだ言って、これはこれで愛着を持って使ってました。
■ワタクシのデジタルガジェット遍歴 〜インデックス〜
SHARP パワーザウルスでデジタルガジェットに目覚める! (1997〜)
SONY Clie N600CでPalmの虜に! (2001/9/20〜)
SONY Clie TG50 キーボードじゃないと入力が・・・ (2003/6/16〜)
SONY Clie TH55 キーボードなしに回帰 (2005/3/13〜) ←イマココ
treo 680 やっぱりキーボード付きに (2006/12/19〜)
Apple iPod touch ついにApple製品に移行 (2009/9/28〜)
Apple iPhone4 夢にまで見たモバイルデバイス (2010/8/20〜)
Apple iPad タブレットの可能性 (2012/5/1〜)
Apple iPhone5 当然のようにバージョンアップ (2012/9/22〜)
Apple iPhone6 衝動買いでバージョンアップ (2015/3/7〜)
イマドキの体組成計ってすごいね! 〜TANITA BC-758を購入した!〜
2008年10月から使っていた体組成計(OMRON KaradaScan HBF-359-S)の液晶がちゃんと表示できなくなったので、新しい体組成計を物色。
こんな感じで液晶のドット欠け(?)
この体組成計は、電源スイッチを押して本体に乗り、グリップ部分を握って腕を水平に伸ばし、しばらく待つと計測完了。体重の小数点2位以下の切り替わりの境目だと、なかなか確定せずイライラすることもしばしば。
さて新しい体組成計に求める必須要件は、
- 5人分の登録ができること
- 体重/体脂肪/骨格筋率が測定できること
- 値段は1万円以下
あと、付いているといいなあという機能としては、
- 自動的にデータ記録(指定したワークシートに記録がベストだけど、あとで利用できれば可)
早速カタログを集めて選定。
まず4人までしかプリセットができないのしかないomronは脱落。
家電量販店で販売していてメジャーなメーカだと、残るはタニタのほぼ一択。
ということでタニタのラインナップから選んでみる。
仕様を見てみると、2008年当時ではあまり意識しなかった機能がたくさん!
例えば、
- 電源スイッチを押さなくても、乗っただけで電源が入って測定開始
- グリップ部分が無く、本体に乗っただけで体組成を測定
- それでいて今まで使っていたのを買った値段よりはるかに安い!
カタログ上44種類くらいあって目移りしそうだけど、最低限の要件を満たすBC-758を購入した。
特徴は、
・測定頻度に合わせて表示が変化する「マイサポ機能」で毎日の測定を応援します。
・体重が急激に変化した場合にお知らせする「体重急激増減お知らせ機能」付き。
・触れるだけで作動する静電式タッチボタンを採用。
・乗るだけで測定ができる「乗るピタ機能」搭載。
・立てかけ収納OK。
とあるんだけど、自分的には最後の「立てかけ収納OK」がヒット。立てかけられないとスペースを食うからね。
で、実際に使用してみると、乗るだけで計測できるって言うのは、想像以上にストレスフリー。これはもう元には戻れないと思う。
あとは記録を何とか自動的に残せるようになればなー。
もちろん上位機種ではできるんだけど、普及機種にも広がらないかなー。
今は測定後、iPhoneでディスプレイの表示を撮影して、あとでワークシートに転記しているので、この作業が無くなればもう言うこと無し。次に買う体組成計では実現するといいなあ。
ということで、満足の買い物でした。